完食指導がもたらす将来への影響。会食恐怖症や嘔吐恐怖症の恐れも

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こんにちは、嘔吐恐怖症と会食恐怖症を持つあむです。

最近よく見かけるようになった「完食指導」への批判。

実際私自身も、小学校の頃の完食指導の影響で、食事を全く楽しめない大人へと成長しました。

これが結構、育児するのに厄介で、これからの日本での食事に対する指導法を考え直してほしいと強く思い、記事にしました。

この記事では

  • 完食指導で実際に起こる影響
  • 正しいと思う食育
  • 給食や家庭での食育はこうなってほしいという当事者の思い

を紹介させていただきます。

【はじめに】「出された食事は全部食べよう」は間違いではない

完食指導を批判する声が多数上がっている最近、私も記事を読みながら共感している日々です。

でも、勘違いして欲しくないのは、「出された食事を完食すること」自体は間違いではなく、とても大切なことだと思っています。

人間の食事は、世界中の命をいただく行為です。

決して、無駄にして良いものではないのです。

嫌いだから食べたくない、ダイエットしてるから食べたくないなど、単なるワガママで食べ物を簡単に残し、粗末にすることは許されることではないと思っています。

では完食指導の何がいけないのか?

意見は色々あると思いますが、私は「子供には個性があること」と「トラウマになるようなひどい指導の現実がある」ということを、少しでも理解してほしいと考えています。

【体験談】嘔吐恐怖症で少食。給食の時間が1日で一番嫌いだった小学生の頃

ここで今でも食事に嫌悪や恐怖を抱く、私の子供の頃のエピソードを一例としてご紹介します。

物心ついた時から嘔吐恐怖症

最近よく聞くようになった嘔吐恐怖症。

嘔吐恐怖症とは、幼少期に他人の嘔吐をみたり、自分が体験したりして恥ずかしい思いをしたり、恐怖を感じたことがきっかけで、大人になってもその経験がトラウマとなって日常生活に支障をきたす病気です。

しかし、私の場合はっきりした原因で思い当たるものがなく、今でもきっかけは謎のままです。

ただただ、ずっと嘔吐することが怖いと思いながら生きてきました。

そして少食でした。

小学校低学年の頃の夏バテ

小学校低学年の時、毎年夏になると夏バテを起こし、食欲がなくなりました。そして嘔吐恐怖症の私は、食欲がないのに食べて気持ち悪くなることがとても怖く、食べる前から一口も食べたくない、という毎日が続きました。

そんな状態に親は心配しましたが、心配しすぎるあまり私を強く叱り、なんでもいいから、一口でもいいからと無理やり食べさせようとしました。

当時、なんとなくこの恐怖のことを親に言ってはいけないような気がしていて、幼少期から嘔吐が怖かったという事実を告げたのは大人になってから、ごく最近のことです。

あむ
あむ

そもそもの親子関係が重要ですね…

終わるまでずっと一人食べさせられた学校での完食指導

そして学校でも、「給食を食べるのが遅い」と言われたり、「最後まで食べなさい」と注意を受けることが多かったです。

私自身、給食を食べる前から食欲は全くないし、嘔吐の恐怖で一口も食べたくないというのが前提であったので、毎日毎日、勉強よりも、苦手な体育よりも、何よりも給食の時間が嫌いで、恐怖でした

一応食べる前なら減らしても良い、というルールはありましたが、食事まえに全ての量を返そうとしたところ、「それはダメ」と言われて「これだけは食べようね」と一定の量を入れられたものを渡されました。

恐怖を持っていると、精神的な症状から吐き気も出てきます。

その影響もあり、案の定一口も食べられないまま、給食時間は終わり、昼休みは過ぎ、みんなが掃除してる中で一人まだ食べてる…

午後の授業のチャイムが鳴ったところで、やっと担任に「給食室の人に謝って返してきなさい」と言われてようやく解放されましたが、クラスメイトの目は恥ずかしいし、食べたくない食事を頑張って食べようとしたり、もしかしたら吐いてしまうかもしれないという恐怖がまとわりつき、さらに食べることが怖くなりました。

実は私には中学までの記憶がはっきりとないのですが、その恐怖の体験のことは自分の感情とともに今でも鮮明に覚えています。

おそらく、食べることに恐怖も嫌悪もなく、食べろと言われたら無理やりでも食べられる子はいると思いますし、おそらくそれが普通なのかもしれません。

でも私のように、元々控えめで自分の気持ちを言葉にするのが難しかったり、食べること自体に恐怖を持っている子もいるのです。

大人たちには、そのことを少しでも、頭の隅にでも入れておいて欲しいと感じています。

子供それぞれに食べられる量や苦手がある

私が伝えたいこととして、子供の年齢に合わせた平均的な食事や栄養量があることはわかっていますが、全員が必ずしもその量を食べられるというわけではないという点です。

個性、性格、普段の食事の量など、個人差があることを理解してほしいのです。

少食の子

病的に食べられないこともありますが、元々胃の容量的に少ない子はいます。

いっぱい食べておかわりする子もいるのですから、もちろん逆もあります。

私のように元々嘔吐恐怖がなくても、少食の子は規定量が多く感じ、戻してしまうかもしれませんし、それがきっかけで嘔吐恐怖になる子も存在します。

好き嫌いのある子、多い子

好き嫌いは、わがままの範囲だとあまり良い顔はされないかもしれません。

でも、精神的に弱いと、嫌いなものを食べるのに、ものすごく神経を使ったりします。

ある一定の食べ物に強い嫌悪やトラウマがあり、それこそ恐怖症レベルで受け付けない子もいるでしょう。

ただの好き嫌いとは思わず、本人がどの程度可能か(頑張ってなら食べれる、時間をかけてなら食べれる、何をしても食べられない)を直接聞き出すことが重要ではないかと思います。

あむ
あむ

大人との信頼関係、すごく大事!

食事に苦手意識のある子

私のように嘔吐恐怖症や親からの力強い指導がある、アレルギーで辛い思いをしたことがあるなど、元々食事自体に苦手意識のある子供もいます。

その子に完食するよう指導して、さらに症状が悪化してしまうことは、本人のためにもなりません。

その子が、出来る限り食事に前向きに取り組めるよう、本人の意思を尊重してほしいと感じます。

完食指導が子供の将来にもたらす影響

ここで、完食指導が子供に将来どのような影響を及ぼしてしまうのか、まとめてみます。

学校への不信感から、不登校になる

まず、すぐに出てくる問題としては子供の不登校問題です。

現代では小学生で毎年およそ5〜6万人の不登校児がいるとされ、全体の1%を占めます。

原因は様々ですが、小学生時点で不登校になってしまうと、その後の中学、高校、社会と成長する中で、本人に多大な影響を与えてしまいますし、本人もとても辛い思いをします。

不登校にはならなくても、私のように「学校に行きたくないと言い出せない」「学校での状態を親に相談できない」という児童もいることを考えると、学校生活を楽しめない子供たちが多くいると思われます。

不登校じゃなくても、学校でそんな精神的な苦痛を受けていると思うと、それは見過ごせない問題だと思うのです。

食事が嫌いになる

大人になった現在、わたしは食事というものが嫌いです。

正直、結婚するまでは「まぁ食事なんてどうでもいいかな〜」という感じで、嫌いとまでは行かずとも興味は全くありませんでした。

よく「それってどういうこと?」と言われるのですが、具体的な例を挙げると「お腹が空くのは嫌だから何か食べたいけど食べたいと思うものがない」「朝昼晩食パンかじってたらそれでいい」「食べる時間がもったいない」「食べるために食卓に行くのがめんどくさい」などです。

しかし主婦になって、子供や主人にはしっかりとしたご飯を出さなければいけないとなってから、食べたくもないものを真剣に頭を使って料理していることがものすごくストレスで、食事が嫌いになりました。

食事のことを考えている時間が、とても苦痛です。

精神的な病気や障害になる

全ての子供がそうなるわけではありませんが、大人になってから恐怖症や不安症、パニック障害などの精神疾患になることもあります。

例としては以下です。

会食恐怖症

これはここ最近の完食指導の騒動で有名になった恐怖症です。

私も最近、自分がこれであることを知りました。

症状としては、恐怖の状況に陥った際に動悸、息が苦しい、吐き気、めまいなどがあります。

この症状は、パニック障害と似ています。

恐怖に陥る状況としては、人前で食べる、コース料理を食べる、親しくない人との食事会などです。

いずれも「全て食べられず残してしまうことへの恐怖や罪悪感」「無理やり食べて気分が悪くなってしまうことの恐怖」「完食しなければという強い強迫観念」を感じます。

主に幼少期の行き過ぎた「完食指導」が原因と考えられます。(これだけとは限りませんが)

その恐怖や周りの迷惑を考えてしまい、そもそも食事会参加しないなど、その状況になることを極端に避けた行動をするようになります。

あむ
あむ

今の主人と初めてデートに行った時、食事を全く食べることができず、泣きそうになりました。

嘔吐恐怖症

完食指導を受けた結果、無理やり食べたのちに嘔吐してしまった。

それが原因で嘔吐を極端に怖いと感じる嘔吐恐怖症になってしまう可能性があります。

症状としては、上記会食恐怖症と同じで、恐怖の状況に陥った際に動悸、息が苦しい、吐き気、めまいなどになります。

恐怖の状況は人それぞれですが、共通点として嘔吐を想起する状況または嘔吐に関する状況や人との関わりなどです。

「胃腸炎が怖くて冬場外出できない」「電車に乗れない」「酔っ払いが怖い」「居酒屋に行けない」「車や船に乗れない」「体調不良の人のそばに居れない」など様々です。

その時だけ辛いと思われがちですが、常に嘔吐のことを考えてしまって日常生活ができなくなる重傷者は人口の8%ほどいると言われています。

うつ病

厳しい指導をされたことによって心を病んでしまう可能性もあります。

うつ病は小さな子供でもかかってしまう可能性があります。

心の病気は周りに気づかれにくく、理解もされにくい上に、改善スピードもゆっくりです。

再発の可能性も高いです。

心の病はその後の人生に大きく影響する恐れがあります。

料理に嫌悪感を抱く

上記でも少し挙げましたが、料理に対して極度の嫌悪感を抱きます。

特に女性の場合、家族のために料理をしなければいけない人が多いと思いますが、朝から1日の食事の献立、買い出し、料理のことを考えてとてもストレスを感じることがあります。

避けたい一心で早く終わらせようとしたり、失敗することも多くなり、パートナーや子供から文句を言われることで、さらに嫌いになるということもあります。

また、みんなが食べたいものがわからず、毎日似たようなものになってしまったり、栄養管理ができなくなったりします。

あむ
あむ

私自身頑張ってるつもりですが、主人が痺れを切らして作ってくれるようになりました

健康維持に影響が出る

食事を嫌悪するあまり、食事への興味が薄れ、「とりあえず食べていればいい」という思考回路に陥った結果、健康への被害が出てきます。

実際私も自分だけの食事を考えれば良いと思うと家にあるもので適当に済ませることが多く、食パンかじったり、ライスだけ食べたり、素うどんだけだったり…

お腹が満たされる以上のことを求めていないので楽な物で終わらせることが多くなります。

特に炭水化物ばかりになる傾向があり、体には全く良くありませんし、将来が心配です。

食育とは何か

食育とは、本来、食べものへの知識や命をいただくありがたさ、健康や丈夫な体を作るための食事の仕方を教えること、だと私は思っています。

もちろん私たちが食べているものはこの世界の命ですし、無駄にして良い訳はありません。

ただしい食生活を送ることによって、長生きや健康の維持に役立ちます。

食事は私たちが生きていく上で欠かせない、大切な行為です。

それを子供達に教えること自体は、間違いはなく、正しいことだと思います。

ただ、その食への大切さを、正しく教えることが重要だと私は考えています。

私は食事のプロではありませんが、間違った食育の被害者です。

私のような間違った食への指導方法で、食事にトラウマを持つ子供を増やして欲しくないのです

子供への食事に対する指導方法の理想

完食指導のトラウマを引きずっている私が思う理想の食事指導は、一言で言うと「子供それぞれと向き合うこと」だと考えます。

みんな同じように行動するのが良いとされる日本で、頑張っていても同じようにできない子は取り残されていきます。

これは食事以外のことでも当てはまりますが、大人は子供一人一人の個性を理解して、寄り添ってあげてほしいと思います。

食べられない子も、「残していい」とは思っていない

子供は素直です。

大人が「食べ物を残すことはよくないこと」と教えていれば、自然にそう言う知識を身につけます。

だからこそ、頑張って食べようと努力しています。

それでも、難しいと感じる子はいます。

大人は、食事の大切さやありがたさを子供に教えた上で、食べられない子に対して、「残すことはダメだよ」と声をかけるのではなく、「どうして食べられないか」を聞き出して本人の気持ちを確認してほしいと思います。

食事は楽しいものだと教える

食事が嫌いだと、社会人としてかなり辛いことが多いです。

グルメ番組や雑誌を見るたび吐き気がしたり、みんながおいしいと言っているものを美味しいと思えなかったり。

食事は本来楽しいと思うことが重要だと思います。

無理な量を全て完食するのが正しいわけではないです。

子供それぞれの性質に合わせて、子供が少しでも食べることに興味を持てるよう指導、寄り添い、相談をしてほしいと思います。

無理な量を与えない

少食の子供に無理な量を与えて、「時間内に全て食べろ」と言うことはその子供にとって大きなストレスです。

東大レベルの問題を全て解け、解けるまでずっと続けろと言われているくらい無理なことなのです。

子供それぞれの限界や体調を考慮して、無理のない量を与えてください。

一口も食べたくない子供がいたら、理由をしっかり聞いて相談に乗ってあげてください。

食べないと言う選択肢を、与えてほしいです。

トラウマになるような指導を行わない

放課後まで一人食べ続ける、掃除の時間埃が舞う中一人食べさせられる、無理やり食べさせられて戻してしまう、クラスメイトを巻き込んで食べられない子を批判するなど、トラウマになるようないき過ぎた指導はしないようにしてください。

本人は、かなりの精神的ダメージを受けています。

時間内に食べられなかったら、理由を聞いたりした上で切り上げさせてください。

食事の何が重要かを教える

確かに、残さず食べることは重要です。

ではなぜ残さず食べることが重要なのか。

食べ物のありがたさ、農家の人や、給食を作る人などの気持ち、食事をすることで健康に生きられると言うこと。

その大切さはしっかりと知識として教えてあげることは重要です。

シンプルに「全部食べなさい」なのではなく、その理由をしっかりと指導することこそが重要だと思っています。

子供の個性や性格を考える

少食でたくさん食べられない、トラウマレベルの嫌いなものがある、恐怖症があるなど、子供によって食べられない原因は様々です。

たくさん食べる子だけが偉いのではない。

子供それぞれにあった性格を考え、子供に合った指導をしてください。

生徒がたくさんいる中で、担任の先生一人だと難しいかもしれません。

その場合は他の大人に協力してもらったりして、無理な指導は行わないように配慮したりしてください。

全ての子供が同じように食べられると思わない

元々食事が苦手な子、私のように恐怖を抱いている子、少食の子、好き嫌いがある子、体調が悪い子など、家庭によって、子供によって、食事への考え方は違います。

一つのことが正しいと指導せず、子供一人一人が同じようにできると思わないでほしいと思います。

子供の声を聞く

食べられないことには、きっと理由があります。

正直、昼休みも、掃除の時間も使っても食べられない子供が、そのまま完食できると思いますか?

私は、先生に一方的に「全部食べなさい」と言われるよりも、「大丈夫?何かあった?」と聞いて欲しかったと思います。

正直親のことも怖くて食べることが怖いことを親にも言えなかったので、もし親以外に寄り添ってくれる大人がいたら、少しは違ったかな、と今思います。

給食か弁当かを選べるようにする

少しずつ増えてきているようですが、給食か弁当かを選べるようにしてほしいです。

年度はじめに希望者だけ給食にします、と申し込みをしたりする制度が増えたらいいなと思います。

私は中学になって弁当になってから、心がとても軽くなったのを覚えています。

自分の食べられる量だけ親に入れてもらう。もしくは、自分で弁当を作る。

友達に、弁当箱がとても小さい子がいて、給食の時大変だっただろうな・・・と思ったこともあります。

そして親も、子供が給食で困っていないか確認して、弁当を希望したら希望に沿ってあげてほしいと思います。

食べれない子の分を誰かが食べても良いルールにする

今はコロナ禍で難しいこともあるかもしれませんが、どこかの学校では食べられない子の分を食べたい子が食べてあげると言うことを取り入れたそうです。

食べる前に渡すなど、感染対策は必要になりますが、とてもいいことだと思いました。

実は、先生方の中でも、「この先生のクラスは給食の残りが少ない」と褒められたりするらしく…(それが完食指導につながるならもう少し考えてほしいのですが)そんな問題も、全体的な残飯が減少することで解決すると思います。

【最後に】食事に恐怖やトラウマを持つ子をなくせるように

幼少期の食事のトラウマで不登校になったり、大人になってから恐怖症を発症したり、食事に興味が持てなかったりする人が現代には一定数います。

何よりも、自分の意見を聞いてもらいづらい子供たちに、強く指導を押し付けることは、本当に辛いことだと思います。

私も学校というものが、本当に嫌いでした。

食事は、生きていく上でとても重要なことです。

食事を嫌いになることで、大人になってから困ることはたくさんあります。

子供達の将来を考え、寄り添ってくれる大人が増えて、日常生活に悩む子供が一人でも少なくなることを、子供を持つ親として願っています。

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