絶対克服できないと思っていた嘔吐恐怖が、最近怖くなくなったんです。
自分でもびっくりしています。
今回はそんな嘔吐恐怖症の克服のお話です。
※嘔吐恐怖症の症状の程度は人それぞれです。
この記事には何度も嘔吐に関する言葉や文字、表現が出てきます。
無理のない範囲でお読みください。
嘔吐恐怖症とは?
嘔吐恐怖症とは、自分が吐くこと、他人が吐くことに対して過度な恐怖を感じる恐怖症です。
症状としては、
- 動悸
- 吐き気
- 冷や汗
- 震え
などのパニック発作と似た症状が現れます。
耳を塞いで目を瞑って蹲み込んで恐怖に耐えることもあります。(私が実際これでした)
嘔吐恐怖症の原因
多くは幼少期に嘔吐に対して強い恐怖や嫌悪を抱いたことが原因になることが多いようです。
ですが、私のようにはっきりした原因が分からない方もいます。
(私の場合は忘れてるだけかも…幼少期の記憶がほぼないので…)
嘔吐恐怖症を克服できた理由
最近になって嘔吐恐怖症を克服できた理由を考えてみました。
私は、主に育児をして克服しました。
結論から言うと、おそらくですが、嘔吐を避け続けてきたが、育児で考えざるを得なくなり、また経験せざるを得なくなったから、だと思っています。
嘔吐恐怖症で、特に女性にとっては、結婚から妊娠、出産、育児と嘔吐に関わることが多く踏み出せないこともあるかと思いますが、私は経験できて良かったと思っています。
育児の責任感と愛情が恐怖に勝る
あれだけ嘔吐が怖かったのに、育児をして世界一可愛い我が子を育てていく中で、子供が病気になったら責任感や愛情が恐怖に勝ることを知りました。
正直、子供の看病が怖くないと言ったら嘘になりますし、全てにおいて嘔吐と関連づけてしまい、困っていたこともありました。
予期不安もかなりしんどかったです。
ですが、私がやらなきゃ子供を世話する人がいない、という状況になると、案外できるものなんですよね。
本当に不思議です。母性というのは。
克服した今でも、胃腸炎は怖いです。
おそらくこれは潜在意識に刻み込まれてしまっているのだと思います。
経験することで恐怖が薄れる
嘔吐恐怖症の治療法には、暴露療法というものがあります。
嘔吐恐怖症の患者に、あえて嘔吐の場面を段階的に見せていき、徐々に慣れさせるという方法です。
嘔吐の文字→写真→動画…という段階を踏んで慣れていくんですよね。
↓気になる方は以下の書籍に曝露療法のサンプルがありますよ
そんな曝露療法ですが、育児をすると自然にその治療にさらされることになります。
新生児期のミルクの吐き戻しから、泣きすぎて吐く→下を向いて吐いてしまうなどの子供特有の現象から、吐く病気へと段階を踏んでいくのです。
私は一人目がよくミルクの吐き戻しがあって、最初は震えるほど怖くて泣いていました。
けど現在、三人目のミルクの吐き戻しは全く怖くなくなりました。
ミルクの吐き戻しは赤ちゃんの胃の形によるものなので苦しそうにしないんですよね。
だから大丈夫だったんです。
そこで私は吐く時に苦しそうなのがダメなんだと気づきました。
この間まで病気で吐くのはかなり怖かったのですが、それも「食べたものが出てしまっただけだ」「体の防御反応だ」と思えるようになってからは、症状が軽減したように思います。
医療機関で治療して憂鬱な気分を前向きにする
実は、克服した今でも、鬱の症状が悪くなると嘔吐恐怖が伴うことがあります。
嘔吐恐怖を克服するには、まずは嘔吐恐怖で弱っているメンタルを薬剤などで軽減させることが重要だと思っています。
私は同時に治療していた鬱の薬が恐怖や不安にも一緒に効いてくれたんだと思います。
本気で克服を考えるならば、医療機関の受診も大事だと思います。
受診しているのに効果がないという方は、医療機関を変えたり、薬の変更を医師にお願いしてみるのがいいと思います。
私も現在の薬にたどり着くまで半年くらいかかりました。
嘔吐恐怖症を克服して知ったこと
嘔吐が怖くないってどんな感じ?
嘔吐が怖くない、だなんて、昔の私が知ったらどう思うでしょうか。
本当に想像もできないことでした。
でも今はトイレ以外でお漏らししてしまったみたいな感覚です。
嘔吐よりも、処理が大変だな、という感覚です。
毎日今嘔吐に遭遇するんじゃないかという漠然とした不安がないのです。
それだけで、かなり生きやすく、過ごしやすくなりました。
子供に優しくなれる
今までは子供が機嫌が悪いと「気持ち悪いのか!?」と思って遠ざけてしまっていましたが、今は優しくなれます。
それって育児ではかなり大事なこと。
優しくできなくて悩んでいたことも無くなって、ほっとしています。
それでもやっぱり忘れない感染症対策
克服しても、やはり私の中では嘔吐は悪い意味で特別なもの。
かからないなら胃腸炎にはなって欲しくないし、一生嘔吐に出くわしたくないです。
なので感染症対策は人よりも過剰にやっています。
頃長すぎるこれからも、胃腸炎にならないために、続けていきたいです。